仕事中のSNS利用に潜む危険とは?
最近、仕事の内容や勤務先、同僚に関する情報をSNSで詳しく発信してはいませんか?投稿する前に、今一度その内容を見直してみてください。共有する情報は、必要最小限にとどめるのが安心です。

今や、多くの方にとって日々の出来事をソーシャルメディアで共有することは、ごく自然な習慣となっています。その中には、仕事に関する情報も含まれることがあります。しかし、気軽に投稿できる反面、会社や同僚、さらには自分自身にとって予期せぬ影響を及ぼす可能性もあります。場合によっては、就業規則に抵触し、社内での信頼や立場に影響を与えるおそれもあります。
実際の調査でも、多くの中小企業の経営者が、従業員によるSNSの利用をサイバーセキュリティ上のリスクと捉えていることが明らかになっています。ただし、適切なルールと意識を持って活用すれば、リスクを最小限に抑えつつ、有効な情報発信の手段として活用することも可能です。
会社の規則を理解する
従業員の皆さまが、ご自身のプロフィールや勤務先のブランド価値を高めるために、職歴や実績をソーシャルメディア上で発信したいと考えるのは自然なことです。特に、企業への思い入れがある場合には、好意的な意図で会社の情報を共有したいという気持ちが生まれるでしょう。
しかし、たとえ善意であっても、投稿内容によっては企業にとって予期せぬ損害をもたらす可能性があります。さらに、就業規則や情報管理方針に抵触するケースもあります。
勤務先や業務に関する投稿を検討されている場合は、必ず自社で定められたソーシャルメディアポリシーをご確認ください。規定が不明確な場合は、人事部門や広報担当に事前に相談することをおすすめします。
社用デバイスを使用する際には細心の注意を払う
就業中に使用する社用デバイスは、基本的に会社から貸与されたものを利用するのが原則です。業務上の連絡や外出先での対応、緊急時の連携などに活用される一方、福利厚生の一環として、私的な利用を一部許可している企業もあります。
しかし、それが「自由に使って良い」という意味ではありません。社用デバイスは常に管理下にあり、社内ネットワークに接続されているため、管理者が使用状況を把握・監視している可能性があることを理解しておく必要があります。
特に注意が必要なのは、ソーシャルメディアの利用です。フィッシング詐欺やスパムリンクなどの被害に遭うことで、社用端末がマルウェアに感染し、企業のセキュリティに深刻な影響を及ぼすリスクがあります。
セキュリティ対策については、基本的に会社やシステム管理者の責任のもとで行われていますが、従業員にも協力が求められます。必要に応じて自分の端末にパッチを適用し、常に最新の状態を保つこと。また、SNS上で見かける怪しい投稿やリンクには注意を払いましょう。軽率な行動は、管理者からの指導や懲戒処分といった重大な結果を招く可能性があることを忘れないでください。
必要以上に情報をシェアしない
近年、ソーシャルメディアでの「オーバーシェアリング(必要以上の情報共有)」に対する懸念が広がっています。自身の生活や家族、友人、そしてお子さまに関する情報を過度に投稿することは望ましくありません。これは仕事に関する情報についても同様です。勤務先や職場環境について詳しく公開することで、気づかぬうちに自分や企業がリスクにさらされる可能性があります。
たとえば、オフィス内の写真を多く掲載してしまうと、悪意のある第三者がその情報を手がかりに、物理的なセキュリティの脆弱性を探す恐れがあります。また、SNSに投稿した個人情報が、なりすまし被害のきっかけになることもあります。
こうしたリスクを減らすには、まず投稿内容の見直しと、必要最小限にとどめることが大切です。職場や業務内容を詳細に示す写真や投稿は控え、公開範囲の設定も見直しましょう。Facebookなどのプライバシー設定を確認し、信頼できる相手にのみ情報が届くように制限することが有効です。これらの対策は、仕事に限らずオンライン上のすべての活動において意識しておくべきことです。
オフィス内での写真に注意する
自宅のワークスペースやオフィスの様子を撮影し、ソーシャルメディアに投稿することはよく見られる行動です。これは、働く姿勢や快適な職場環境を発信したいという意図からくるものでしょう。しかし、こうした投稿には注意が必要です。気づかないうちに、過剰な情報を外部に公開してしまう可能性があります。
たとえば、投稿された写真にデスク上の書類や付箋が映り込んでいた場合、そこに機密情報やログイン情報、顧客データなどが含まれていると、重大なセキュリティリスクとなり得ます。これらの情報が外部に漏れることで、データ保護法に違反し、企業が法的な責任を問われることもあります。
このようなリスクを防ぐためには、基本的にデスク周辺の写真は投稿しないことが最も安全です。どうしても投稿したい場合は、撮影前に机の上や画面を十分に確認し、機密に関わるものが写っていないかをチェックしてください。不要なものは片付けたり、画像編集ツールで目立たなくしたりする対策が必要ですが、編集に不慣れな場合は思わぬ情報漏えいを招くおそれもあるため注意が必要です。
おわりに
2020年代に入り、ソーシャルメディアを安心して活用することが以前にも増して難しくなってきました。その理由は、悪意ある攻撃者がソーシャルメディアを標的にするケースが急増しているためです。私たちは日々の暮らしや仕事に関する内容を気軽にシェアするようになりましたが、その分、個人や企業が被害に遭うリスクも高まっています。投稿された情報は、サイバー犯罪者にとって格好の標的となり得るのです。
とはいえ、リスクを完全に避けることは難しくても、軽減するための対策は十分に可能です。ソーシャルメディア上の情報を鵜呑みにせず、常に警戒心を持って利用することが大切です。そして、会社が定める最新のルールやIT部門が提唱するセキュリティ対策を確認し、それに従うことで、多くの脅威から身を守ることができます。


