退職金2,000万円と年金で安心設計!25年間のお金の賢い使い方
こんにちは。65歳で退職を迎え、これからは夫婦でゆっくりとした時間を過ごそう――そんな期待に胸を膨らませる一方で、やはり気になるのは「これからのお金のこと」。
・退職金2,000万円は、どれくらいのペースで使えば安心?
・毎月の公的年金20万円で、生活は本当に成り立つ?
・これからの25年間、安心して暮らすための方法はある?
そんな不安や疑問を抱える方に向けて、今回は「育てたお金を上手に取り崩す」ための考え方と、実践的なヒントをわかりやすくご紹介します。

◆65歳から始める老後の資金計画:この条件で安心スタート!
老後の生活設計を具体的にイメージするために、次のような条件をもとにシミュレーションを行ってみます。
資産運用:年利3%を想定(元本重視の安定運用)
年齢:65歳で退職
老後期間:25年間(90歳まで)
公的年金:月額20万円(年間240万円)
退職金:2,000万円
◆毎月の支出はどれくらい?老後の生活費を考える
まずは、老後の生活費についてざっくりと見積もってみましょう。
ゆとりある暮らしを目指す場合、毎月の生活費は約30万円、年間では360万円ほど必要になります。
一方で、公的年金から受け取れるのは月20万円、年間で240万円。
つまり、年間で約120万円の不足が生じる計算です。
この不足分を、退職金2,000万円から計画的に取り崩して補う方法を考えていきます。
◆退職金2,000万円を25年間で賢く使う方法
ここで活用するのが「資本回収係数」という考え方です。
この係数を使えば、資産を何年でどれくらい取り崩せるかが簡単に計算できます。
たとえば、年利3%で25年間取り崩す場合、資本回収係数は 0.05757(出典:Money Friendsブログ)。
これを退職金2,000万円に掛けると、
2,000万円 × 0.05757 = 年間約115.1万円
つまり、退職金を少し運用しながら取り崩すことで、年間約115万円の不足分を補うことが可能になります。
◆老後資金の不安を解消!これで計画はバッチリ
<年間の収支イメージ>
- 公的年金:240万円(毎月20万円)
- 退職金からの取り崩し:約115万円
- 合計:年間355万円の生活費を確保
目標としていた年間360万円に、ほぼ届く水準です。安心して暮らせる計画が見えてきました。
◆運用なしで退職金を取り崩すとどうなる?
もし退職金を運用せず、ただ貯金として使った場合はどうなるでしょうか?
2,000万円を25年間で均等に取り崩すと、
2,000万円 ÷ 25年 = 年間80万円(=月約6.7万円)
年金240万円と合わせて、年間の生活費は320万円に。
運用した場合と比べて、月あたり約3万円の差が生まれます。
◆まとめ:これからは“貯める”より“どう使うか”が重要です
これからの時代、お金は「貯める」だけではなく、「どう使うか」がより重要になってきます。
- 長生きする時代には、資産の計画的な取り崩しが不可欠
- 公的年金と退職金を組み合わせて、毎月の生活費を安定的に確保
- 少しの運用(年利3%)でも、生活費に大きな差が生まれます
このような考え方をもとに、老後の資金を安心して活用していきましょう。
補足としてお伝えしたいのは、投資といっても必ずしもリスクの高い株式に手を出す必要はないということです。
個人向け国債や積立型の年金保険、インフラ債など、元本を守りながら年利3%程度を目指せる選択肢もあります。


