「ねんきん定期便」でわかる遺族年金支給額

「ムダな保険料を払いたくない!」という声をよく耳にします。住宅費や教育費と並んで、家計の見直しで常に上位に挙がるのが「生命保険」です。一般的には保障内容や掛け金を商品ごとに比較することが多いのですが、その前に国から支給される「遺族年金」をしっかり把握することで、生命保険を大幅に見直すことができます。今月は、特に「ねんきん定期便を使った遺族厚生年金のカンタン試算」を特集したいと思います。

ねんきん定期便には、1ページ目に「これまでの年金加入期間」と「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されています。この2つの情報を使うだけで、現時点での遺族厚生年金額が簡単に計算できます。ポイントとしては、年金加入期間が300月(25年)未満の場合でも、300月として計算することが重要です。

例えば、45歳の男性(妻と子2人)が遺族年金を受け取る場合を考えます。この男性の厚生年金保険の加入期間は175月で、加入実績に基づく老齢厚生年金額が558,700円とします。この金額を175月で割り、300月で掛けて3/4を乗じると、718,328円となります。さらに、遺族基礎年金792,100円と子ども2人の加算(227,900円×2)を合計すると、合計1,966,228円が現時点での遺族年金額となります。

遺族年金は、国から支給される生命保険のようなものです。現時点での支給額をしっかり計算して、本当に必要な部分にのみ生命保険を手配することで、ムダな保険料を抑えましょう。これにより、家計の負担を軽減し、必要な保障を確保することができます。